ハケを持つ手の、その先にあるもの
毎日、炎天下の中でローラーを転がす。
脚立に登って、養生して、下塗り、中塗り、上塗り。
無言で淡々と作業する。
「早く終わらせて、次の現場へ」
そんな毎日を繰り返していませんか?
職人の世界は、成果が形になる世界です。
だからこそ、「仕上がり」で評価される。
だけど、それだけじゃないんです。
塗装の本当の価値って何だろう?
先日、あるお客様にこう言われました。
「ただの塗装じゃなくて、気持ちよく住める家を作ってもらった気がします」
この一言を聞いて、ハッとしました。
僕たちが届けているのは、色じゃなくて、安心だったんです。
- 子どもが元気に走り回れる安心
- 大雨の日も、家が守られている安心
- ご近所に誇れる外観であることの安心
- 将来のメンテナンス費用が抑えられるという安心
そう、僕たちは**「未来の暮らし」を守っているプロ**なんです。
元請けになりたいなら、「作業」から「価値」へ視点を変えよう
下請けのままでいると、どうしても「作業単価」でしか見られません。
「何㎡塗れる?」「どれくらいで終わる?」
そんな会話ばかりになります。
でも元請けになるなら、「価値」を語れる職人にならないといけません。
たとえば、こんなふうに言えるようになること。
- 「この塗料は10年後に差が出ます」
- 「このひび割れ処理は、将来の雨漏りを防ぎます」
- 「今回は“家族がずっと住みやすい家”に仕上げたいと思っています」
こういう“未来を語れる言葉”があるかどうかで、
選ばれる理由が変わります。
「塗る」ことは手段。「届ける」ことが本質
元請けとして選ばれる人は、技術者であると同時に価値提供者です。
言葉で伝えられなくてもいい。
でも、自分の中でハッキリしていることが大事。
あなたの手が動くとき、誰の何を守っているのか?
その答えがあるかどうかで、現場での一つひとつの行動の“質”が変わります。
💬 最後に、コーチング的な質問
「あなたが塗ったその家で、お客さんはどんな未来を過ごしていると思いますか?」
そこを想像してみてください。
- 子どもが玄関から走って帰ってくる姿
- 奥さんが嬉しそうに庭で洗濯物を干している様子
- 冬でも結露が少なく、快適なリビング
その“未来の光景”を心に描きながら仕事をする人は、
お客さんの心にも、しっかりと届く仕事ができる人です。
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