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外壁塗装の訪問販売「断り方」完全スクリプト|営業トーク別・3手で撃退する会話台本

この記事の監修者

ヨコイ塗装 代表 横井隆之

愛知県で50年続く塗装店の2代目。200件以上の施工実績を持ち、著書に『外壁塗装の不都合な真実』『塗装方程式』『外壁塗装 工程別チェックポイント21』(Kindle)がある。見積もり診断サービス「ペンキのミカタ」を運営し、全国の施主に中立的なアドバイスを提供している。

はじめに

「近所で工事をしているので、ついでに無料で点検しますよ」

突然の訪問販売。何と言って断ればいいかわからず、つい話を聞いてしまった——そんな経験はありませんか?

この記事では、訪問販売業者の営業トーク別に、3手で撃退する会話スクリプトを提供します。

単なる「断り文句集」ではありません。業者の切り返しを想定した会話分岐台本です。この記事を読んでおけば、どんな営業トークが来ても慌てずに対処できます。

最重要原則:「対面しない」が最強の防御

まず、最も重要な原則をお伝えします。

知らない来訪者には、絶対にドアを開けない

玄関を開けた瞬間、あなたは不利な状況に置かれます。業者は「対面」に持ち込むことで心理的プレッシャーをかけ、断りにくい状況を作り出すのです。

インターホン越しの対応が基本

対応方法効果
インターホン越し◎ 最強。物理的な距離が心理的余裕を生む
チェーン越し○ 次善策。ただし押し入られるリスクあり
玄関先で対面△ 断りにくくなる。居座られる可能性
家の中に入れる× 絶対NG。密室で契約を迫られる

「訪問販売お断り」ステッカーは補助的な効果しかありません。悪質な業者は「ステッカーを貼っている=押しに弱い人」と逆読みすることもあります。

絶対に使ってはいけないNGワード

まず、使ってはいけない断り文句を知っておきましょう。

NGワード業者の切り返し
「結構です」「では資料だけでもお渡しします」
「お金がないので」「リフォームローンなら月々3,000円で」
「忙しいので」「では夕方に改めて伺います」
「主人がいないので」「ご主人がお戻りの時間に参ります」
「今は必要ないです」「今やらないと被害が広がりますよ」
「考えておきます」「いつ頃お返事いただけますか?」

これらの断り方は、会話を続ける余地を与えてしまいます。業者はその隙間に入り込み、粘り強く勧誘を続けます。

3手で撃退する基本フレームワーク

どんな営業トークにも対応できる基本の3手を覚えておきましょう。

【1手目】意思表示

「契約の意思は一切ありません」

ポイント:「結構です」ではなく「契約の意思がない」と明確に伝える。

【2手目】退去要求

「お引き取りください」

ポイント:これ以上食い下がると法的問題になることを示唆。

【3手目】法的措置の予告

「これ以上続けるなら、警察に通報します」

ポイント:実際にスマホを手に取る動作を見せると効果的。

この3手を踏めば、法的にも「断った」という証拠になります。特定商取引法では、一度断った相手への再勧誘は禁止されています。

営業トーク別:会話分岐スクリプト

ここからは、よくある5つの営業トーク別に、具体的な会話スクリプトを紹介します。

パターン①:点検商法

業者のトーク

「近所で外壁工事をしている者です。足場の上からお宅の屋根が見えたのですが、瓦がズレているようでしたので、無料で点検しましょうか?」

心理テクニック:フット・イン・ザ・ドア(小さな要求から入り、徐々に大きな要求へ)

【1手目】あなた:「ご親切にありがとうございます。ただ、契約の意思は一切ありませんので、結構です」

 ↓ 業者が食い下がる場合

【業者】「点検だけですよ。費用は一切かかりません」

【2手目】あなた:「点検も不要です。お引き取りください」

 ↓ さらに食い下がる場合

【業者】「でも、このままだと雨漏りしますよ?」

【3手目】あなた:「当家には信頼できる業者がいます。これ以上の勧誘は特定商取引法違反です。お帰りにならないなら警察に通報します」

ポイント:「無料点検」の目的は、屋根に上がって不安を煽ること。絶対に屋根に上げてはいけません

パターン②:モニター価格

業者のトーク

「今、この地域でモニターを募集しています。施工事例として写真を使わせていただければ、通常150万円のところ80万円でやらせていただきます」

心理テクニック:希少性の原理(「限定」「今だけ」で判断を急がせる)

【1手目】あなた:「モニターには興味がありません。契約の意思はありません」

 ↓ 業者が食い下がる場合

【業者】「70万円もお得になるんですよ?この機会を逃すと…」

【2手目】あなた:「価格に関わらず、訪問販売では契約しない主義です。お引き取りください」

 ↓ さらに食い下がる場合

【業者】「では、資料だけでも置いていきますね」

【3手目】あなた:「資料も不要です。お名前と会社名を控えさせていただきます。これ以上続けるなら消費者センターに相談します」

ポイント:「モニター価格で半額」が数学的に不可能な理由は、関連記事「なぜ半額は不可能なのか」で解説しています。

パターン③:大幅値引き

業者のトーク

「本来200万円の工事ですが、今日ご契約いただければ100万円にします。明日になるとこの価格は出せません」

心理テクニック:アンカリング効果(最初に高い金額を提示し、割引後を「お得」と錯覚させる)

【1手目】あなた:「即日契約はしません。契約の意思はありません」

 ↓ 業者が食い下がる場合

【業者】「でも、明日になると100万円も高くなりますよ?」

【2手目】あなた:「価格が変わっても契約しません。お引き取りください」

 ↓ さらに食い下がる場合

【業者】「せっかくここまで来たので、見積もりだけでも…」

【3手目】あなた:「見積もりも不要です。録音させていただいていますので、これ以上の勧誘は記録に残ります。お帰りください」

ポイント:「今日だけ」という即日契約の圧力は、考える時間を与えない詐欺の常套手段です。

パターン④:オリジナル塗料

業者のトーク

「当社が独自開発した塗料は、一般的な塗料の2倍、30年持ちます。他社では手に入らない特別な塗料です」

心理テクニック:権威性の演出(「独自開発」「特別」で優位性を主張)

【1手目】あなた:「塗料の種類に関わらず、契約の意思はありません」

 ↓ 業者が食い下がる場合

【業者】「でも、この塗料は本当にすごいんです。実験データもあります」

【2手目】あなた:「メーカー公表のJIS規格データがない塗料は信用できません。お引き取りください」

 ↓ さらに食い下がる場合

【業者】「JIS規格よりも優れているんですよ」

【3手目】あなた:「第三者機関の証明がない限り、検討の余地はありません。お帰りにならないなら警察を呼びます」

ポイント:「オリジナル塗料」「OEM塗料」は、品質の検証ができないのが最大の問題。詳しくは著書『外壁塗装の不都合な真実』で解説しています。

パターン⑤:火災保険悪用

業者のトーク

「火災保険を使えば、外壁塗装が実質0円でできますよ。申請の代行もすべてやります」

心理テクニック:損失回避バイアス(「0円」「無料」で得られる利益を強調)

【1手目】あなた:「火災保険の適用判断は保険会社が行うものです。業者が決めることではありません」

 ↓ 業者が食い下がる場合

【業者】「いえ、99%通りますよ。うちは実績がありますから」

【2手目】あなた:「経年劣化を風災と偽装する申請は保険金詐欺です。そのような行為に加担する意思はありません。お引き取りください」

 ↓ さらに食い下がる場合

【業者】「詐欺じゃないですよ。正当な申請です」

【3手目】あなた:「この会話は録音しています。保険金詐欺の教唆として消費者センターと警察に相談します。お帰りください」

ポイント:火災保険で「0円」は、消費者を詐欺の共犯者にする手口です。経年劣化は保険の対象外であり、虚偽申請は刑法犯に該当します。

屋根に登られてしまった場合の対処法

「点検だけ」と言われて屋根に登らせてしまった。そんな場合の対処法です。

業者が不安を煽ってきた場合

【業者】「大変です!瓦が割れていて、今すぐ修理しないと雨漏りします」

【あなた】「写真を撮ってください。その写真を持って、他の業者にも見てもらいます」

【業者】「でも、今すぐやらないと…」

【あなた】「急ぎません。本日の契約はしません。お帰りください」

重要:その場で契約しない

どんなに不安を煽られても、その場で契約してはいけません

・「写真をもらって、後日検討します」

・「家族と相談してから決めます」

・「他の業者にも見てもらいます」

この3つのフレーズを繰り返してください。

居座られた場合の最終手段

「帰ってほしい」と言っても居座る業者には、法的措置を取る姿勢を見せます。

ステップ1:録音・録画を開始

スマホを取り出し、録音または録画を開始。

「この会話を記録させていただきます」

ステップ2:法的根拠を伝える

「一度お断りした相手への再勧誘は、特定商取引法第3条の2で禁止されています。また、退去要求に応じない場合は刑法第130条の不退去罪に該当します」

ステップ3:警察への通報

「これから警察に通報します」

実際に110番に電話する姿勢を見せてください。ほとんどの業者はこの段階で退去します。

契約してしまった場合:クーリングオフ

もし契約してしまっても、8日以内ならクーリングオフで無条件解約できます。

項目内容
期間契約書面を受け取った日から8日以内
方法書面(ハガキ)または電子メール
効力発信した時点で有効(届いた日ではない)
費用一切不要。違約金も払う必要なし

2022年の法改正で、電子メールでのクーリングオフも可能になりました。

詳しい手続きは関連記事「クーリングオフ完全ガイド」で解説します。

相談窓口一覧

困ったときの相談先をまとめておきます。

窓口電話番号対応内容
消費者ホットライン188契約トラブル全般
警察相談専用電話#9110悪質な勧誘・脅迫
住まいるダイヤル0570-016-100リフォーム紛争

「まだ契約していないから相談できない」と思わないでください。被害を未然に防ぐための相談も受け付けています。

まとめ:断り方の鉄則

この記事のポイントを整理します。

1. 最強の防御は「対面しない」こと——インターホン越しで対応

2. NGワードを使わない——「結構です」「お金がない」は逆効果

3. 3手で撃退——意思表示→退去要求→法的措置の予告

4. 屋根に登らせない——「無料点検」は不安を煽る入り口

5. 即日契約しない——どんなに急かされても持ち帰る

6. 契約しても8日以内ならクーリングオフ可能

この記事を保存しておいて、訪問販売が来たときに見返してください。

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