30坪の外壁塗装に必要な適正人工数は延べ20〜25人工です。あなたの見積書の工期が7日未満なら、品質を決める「時間」が構造的に不足している可能性があります。この記事では、見積書を「金額」ではなく「人工」で診断する方法をお伝えします。
見積書を「金額」で比較するな!50年の職人が教える「人工診断」の方法
なぜ見積書を「金額」で比較してはいけないのか?
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20項目診断 + 相場比較 + 業者への質問リスト
大手ポータルサイトは「外壁塗装の相場は○○万円」と金額での比較を推奨しています。しかし、金額は中間マージン・材料費・利益率で大きく変動するため、同じ80万円の見積もりでも中身はまったく違います。
たとえば、A社80万円とB社80万円。金額は同じです。しかしA社は延べ22人工(工期14日・職人2人体制)、B社は延べ14人工(工期8日・職人2人体制)。8人工分、つまり約4日分の作業品質の差があります。金額が同じでも、人工が違えば品質は違う。これが金額比較の限界です。
塗装方程式 Q = M(モチベーション) × T(技術) × T(時間) において、「時間」は見積もり段階で最も見えにくい要素です。金額の内訳だけでは、この「時間」がどう配分されているかがわかりません。
しかし、人工(にんく)で見れば、金額の「中身」が透けて見えます。
「適正人工」の目安はどれくらいか?
30坪(約100平方メートル)の標準的な外壁塗装に必要な工程を分解すると、以下のようになります。
足場設置・解体: 2人工
高圧洗浄: 1人工
養生: 1.5人工
ケレン・下地処理: 3〜4人工
シーリング打ち替え: 3〜4人工
下塗り: 2人工
中塗り: 2人工
上塗り: 2人工
付帯部塗装: 2〜3人工
完了検査・清掃: 1人工
合計: 20〜25人工が適正ライン
この内訳は『外壁塗装 工程別チェックポイント21』(著者:横井隆之)の21工程に対応しています。工程を省略すれば人工は減りますが、品質も下がります。
人工が20を下回る見積もりは、どの工程を省略しているかを業者に確認すべきです。
人工理論の詳しい考え方は人工理論完全講義で体系的に解説しています。
手元の見積書に不安があれば「見積書チェック完全ガイド【20項目】」で人工理論に基づく判定ができます。
見積書のどこに「人工」が隠れているか?
見積書に「人工」と明記している業者はほとんどいません。しかし、工期と工程表から逆算すれば、人工は見えてきます。
確認ポイント1: 工期(日数)から逆算する
見積書に記載された工期が10日、職人が2人体制なら、延べ人工は20人工です。これが適正ラインの下限に収まっているかを確認しましょう。
確認ポイント2:「一式」表記の内訳を問う
「外壁塗装 一式 ○○万円」と書かれた見積もりでは、各工程にどれだけの時間が配分されているかが見えません。一式表記の中に、人工が隠れています。
詳しくは「一式」表記の落とし穴をご参照ください。
「一式」表記の裏で消える人工の具体的な分解については見積書の「一式」に隠れる3〜5人工の消失をご参照ください。
2社の見積もりを人工で横並び比較する具体例はA社90万円 vs B社70万円──20万円の正体をご参照ください。
下塗り材の部位別指定が見積書でどう省略されるかは下塗り材が1種類の見積書は、なぜ3年で剥がれるのかをご参照ください。
外壁材の種類によって適正人工がどう変わるかは外壁材で変わる適正人工──サイディング15人工、ALC21人工をご参照ください。
確認ポイント3: 工程表の有無
工程表とは「何日目に何の作業をするか」を一覧にしたものです。
見積書に工程表が添付されていない時点で、その業者は「何日かけて何をやるか」を約束していません。工程表のない見積もりは、レストランで料理名だけ見て注文するようなもの。材料も調理法もわからないまま代金を払うことになります。
工程表がない業者のリスクについては悪徳業者の手口と対策ガイドでも詳しく解説しています。
2社の見積もりを「人工」で並べてみよう
実際に2社の見積もりを人工で比較してみましょう(一般化したモデルケース)。
A社: 90万円
工期14日・職人2人体制
延べ28人工(余裕あり)
B社: 70万円
工期8日・職人2人体制
延べ16人工(不足リスク)
20万円の差は、12人工分の差です。12人工分、つまり丸6日分の作業時間の差がどこに出るか。多くの場合、下地処理とシーリング工程の日数が削られています。塗ってしまえば見えない部分だからです。
安い見積もりが悪いわけではありません。しかし、人工で比較すれば「20万円分の差がどこに出るか」が見える。それが人工診断の意味です。
2社比較のさらに詳しいポイントは相見積もりの比較方法で解説しています。
ハウスメーカーの見積もりに含まれる中間マージン構造についてはハウスメーカー別外壁塗装ガイドをご参照ください。
見積書で確認すべき「下塗り」の落とし穴
見積書の下塗り材が「シーラー 一式」としか書かれていないケースは非常に多いです。
しかし、実際の現場では外壁(窯業系サイディング)・破風・軒天・雨樋で下塗り材は異なります。部位別の下塗り材指定がない見積もりは、すべて同じシーラーで塗るということ。これは密着不良のリスクにつながります。
『外壁塗装 工程別チェックポイント21』のC-1(下塗り部位別指定)に該当する項目です。下塗り材がすべて同じなら、破風のサビ止め下塗りや軒天の浸透性シーラーが省略されている可能性があります。これだけで2〜3人工分の作業が消えます。
下塗り部位別の詳しい解説は下地処理の手抜き5パターンをご参照ください。
人工理論で見ると|見積もり診断の本質
塗装方程式 Q = M(モチベーション) × T(技術) × T(時間) のうち、「T(時間)」は見積もり段階で唯一確認できる変数です。
「M(モチベーション)」は施工が始まってから施主が影響を与えられる要素です。現場に顔を出す、差し入れをする、工程の進捗を確認する。これらの行動が職人のモチベーションに影響を与えます。詳しくは『外壁塗装 工程別チェックポイント21』の21工程チェックで管理できます。
「T(技術)」は職人個人に依存するため、見積もり段階での確認が最も困難です。
だからこそ、見積もり段階では「T(時間)= 人工」に集中すべきです。人工が足りていれば、少なくとも「時間不足による品質低下」は防げます。
人工理論の全体像は人工理論完全講義で詳しく解説しています。
塗装方程式の考え方は、著書『塗装方程式』(Amazon Kindle: B0DQKTTJT8)で体系的にまとめています。
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※ 運営元(ヨコイ塗装)の施工エリアである扶桑町・大口町・犬山市・江南市にお住まいの方へは、中立性を保つためサービスを提供しておりません。
この記事の著者
横井隆之
ヨコイ塗装 代表 / 外壁塗装コンサルタント
愛知県扶桑町でヨコイ塗装を経営。塗装業界50年以上の経験と500件を超える施工実績を持つ外壁塗装の専門家。施主の立場に立った公正なアドバイスを提供し、YouTube、ココナラ、MOSHなど複数のプラットフォームでセカンドオピニオンサービスを展開中。
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