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施工管理アプリで手抜きを防ぐ方法|21工程を可視化してセルフチェック

外壁塗装の手抜きを防ぐ施工管理アプリの活用法を解説。21工程のカンバンボードで進捗を可視化し、写真記録・乾燥時間管理・塗料計算で品質を担保。契約後の施主必見。

外壁塗装の契約は済んだけれど、「本当にちゃんと施工してもらえるのか」と不安を感じていませんか?

結論からお伝えすると、施工管理アプリを使えば21工程すべてを可視化し、手抜き工事を未然に防ぐことができます。

塗装業界には「仕上がれば分からない」という構造的な問題があり、下塗りの省略や乾燥時間の短縮といった手抜きが発生しやすい環境にあります。しかし、施主自身が工程を把握し、写真記録と通知機能で「見ている」ことを示すだけで、手抜きの抑止力は大きく高まります。

この記事では、50年の塗装業経験を持つ職人の視点から、施工管理アプリで手抜きを防ぐ具体的な方法と、21工程それぞれのチェックポイントを解説します。

この記事で分かること

  • 外壁塗装で手抜きが起きる構造的な理由
  • 施工管理アプリで可視化できる21工程の内容
  • 工程ごとの具体的なチェックポイント
  • 施主が「見ている」ことの抑止効果
  • アプリを使った品質管理の実践方法

なぜ外壁塗装で手抜きが起きるのか

「仕上がれば分からない」という構造

外壁塗装の手抜きは、悪意ある業者だけが行うものではありません。業界の構造そのものに問題があります。

手抜きが発生する3つの構造的要因:

  1. 下請け構造による時間圧迫:元請け→下請け→孫請けと仕事が流れる中で、中間マージンが差し引かれ、現場にかけられる時間と人件費が削られていきます。
  2. 見えない工程の存在:高圧洗浄、下塗り、中塗りは仕上がった後では確認できません。3回塗りが2回になっていても、施主には判断できないのです。
  3. 乾燥時間の省略:塗料メーカーが指定する乾燥時間を守らず、工期短縮のために塗り重ねを急ぐケースがあります。これは塗膜の密着不良につながります。

「人工(にんく)」で考える品質の方程式

私たちは「塗装方程式」という考え方を提唱しています。

品質 = モチベーション × 技術 × 時間

この中で最も削られやすいのが「時間」です。適正な品質の外壁塗装には、30坪程度の住宅で15〜20人工(にんく:職人1人が1日で行う作業量)が必要とされています。

極端に安い見積もりや短い工期を提示された場合、この人工が圧縮されている可能性があります。

施工管理アプリで可視化する21工程

施工管理アプリは、外壁塗装の全工程を「カンバンボード」形式で可視化します。工程が進むごとに通知が届き、写真記録で「何が行われたか」を確認できます。

準備・仮設工程(1〜4)

  • 1. 近隣挨拶:工事開始前のご近所への挨拶 → チェック:挨拶の範囲と日時の確認
  • 2. 足場仮設:作業用足場の設置 → チェック:安全な高さ、メッシュシートの設置
  • 3. 養生:窓・玄関・植木などの保護 → チェック:塗料飛散防止の徹底度
  • 4. 高圧洗浄:外壁の汚れ・旧塗膜の除去 → チェック:洗浄後の乾燥時間(最低24時間)

特に注意:高圧洗浄後の乾燥

高圧洗浄の翌日すぐに下塗りを始める業者がいますが、外壁が完全に乾燥していないと塗料の密着不良を起こします。最低でも24時間、できれば48時間の乾燥時間を確保しているか確認しましょう。

下地処理工程(5〜9)

  • 5. ケレン作業:サビ・旧塗膜の除去 → チェック:鉄部のサビが完全に除去されているか
  • 6. クラック補修:ひび割れの補修 → チェック:0.3mm以上のクラックがすべて処理されているか
  • 7. コーキング:目地・サッシ周りの補修 → チェック:増し打ちではなく打ち替えか
  • 8. 下地調整:表面の凹凸均一化 → チェック:パテ処理の丁寧さ
  • 9. プライマー塗布:密着剤の塗布 → チェック:塗布範囲の漏れがないか

特に注意:コーキングの処理方法

「増し打ち」(既存の上から塗る)と「打ち替え」(既存を撤去して新たに充填)では耐久性が大きく異なります。見積書で「打ち替え」と明記されているか確認してください。

塗装工程(10〜15)

  • 10. 外壁下塗り:シーラー・フィラーの塗布 → チェック:吸い込みムラがないか
  • 11. 外壁中塗り:上塗り1回目 → チェック:規定の乾燥時間の確保
  • 12. 外壁上塗り:上塗り2回目(仕上げ)→ チェック:塗りムラ・塗り残しがないか
  • 13. 屋根下塗り:屋根用シーラーの塗布 → チェック:タスペーサーの設置(縁切り)
  • 14. 屋根中塗り:屋根上塗り1回目 → チェック:均一な厚みの確保
  • 15. 屋根上塗り:屋根上塗り2回目 → チェック:光沢の均一性

特に注意:3回塗りの確認方法

下塗り・中塗り・上塗りの「3回塗り」が基本ですが、中塗りを省略する手抜きがあります。確認方法として、中塗りと上塗りで色を変えるよう依頼すると、塗り回数が明確に判別できます。

付帯部塗装工程(16〜19)

  • 16. 雨樋塗装:雨樋の塗り替え → チェック:継ぎ目部分の丁寧さ
  • 17. 破風板塗装:屋根と外壁の境目 → チェック:木部の場合は防腐処理
  • 18. 軒天塗装:軒下の天井部分 → チェック:防カビ塗料の使用
  • 19. 雨戸・戸袋塗装:雨戸の塗装 → チェック:ケレン作業の徹底

仕上げ・撤去工程(20〜21)

  • 20. 完了検査:最終チェックと手直し → チェック:施主立ち会いでの確認
  • 21. 足場解体・清掃:足場撤去と周辺清掃 → チェック:残材・塗料飛散の有無

特に注意:足場解体前の確認

足場が解体されると高所の確認ができなくなります。足場解体前に必ず施主立ち会いで最終確認を行いましょう。

施工管理アプリの具体的な活用方法

1. 工程進捗の可視化(カンバンボード)

21工程がカンバンボード形式で表示され、「未着手」「進行中」「完了」のステータスが一目で分かります。業者がアプリ上で工程を更新するたびに、施主のLINEに通知が届きます。

メリット:

  • 工程の進捗がリアルタイムで分かる
  • 「今日は何をしているのか」が明確
  • 予定と実績のズレに早く気づける
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2. 写真記録による証拠保全

各工程で撮影された写真がアプリに記録されます。特に「見えなくなる工程」(下塗り、下地処理など)の写真は、将来のトラブル時に重要な証拠となります。

記録すべき重要写真:

  • 高圧洗浄前後の比較
  • クラック補修の処理状況
  • 下塗り完了時の状態
  • 塗料缶の品番・使用量

3. 塗料混合計算で希釈率をチェック

塗料は適正な希釈率で使用する必要があります。アプリの塗料混合計算機能を使えば、使用する塗料と外壁面積から適正な塗料使用量を算出できます。

計算例:

  • 塗装面積:120㎡
  • 使用塗料:シリコン塗料(1缶15㎡/L)
  • 必要量:約8缶(下塗り+中塗り+上塗り)

見積書の塗料缶数とアプリの計算結果を比較することで、塗料の「間引き」を防げます。

4. 乾燥時間の自動通知

塗料メーカーが指定する乾燥時間をアプリが管理し、「中塗り後○時間経過しました。上塗りが可能です」といった通知が届きます。

一般的な乾燥時間の目安:

  • 下塗り→中塗り:4〜6時間(気温20℃の場合)
  • 中塗り→上塗り:4〜6時間(気温20℃の場合)
  • 低温時や高湿度時は延長が必要

施主が「見ている」ことの抑止効果

心理的な抑止力

施工管理アプリを導入していること自体が、業者へのメッセージになります。「この施主は工程を把握している」「写真記録が残る」という意識が、手抜きの心理的抑止力となります。

防犯カメラと同じ効果

現場に防犯カメラを設置する施主もいますが、施工管理アプリはよりスマートな方法で同じ効果を発揮します。「監視」ではなく「共有」という形で、業者との健全な関係を保ちながら品質を担保できます。

コミュニケーションの改善

アプリを通じて工程を共有することで、施主と業者の認識のズレが減少します。「言った・言わない」のトラブルも、記録が残ることで防止できます。

よくある質問(FAQ)

Q. 施工管理アプリは業者に嫌がられませんか?

A. 信頼できる業者であれば、むしろ歓迎されます。「透明性を重視する施主」として好印象を持たれることが多いです。逆に、導入を強く拒否する業者は注意が必要かもしれません。

Q. 工事中に現場を見に行くべきですか?

A. 現場訪問は有効ですが、毎日は難しいでしょう。施工管理アプリがあれば、現場に行けない日もスマホで進捗を確認できます。特に「高圧洗浄の翌日」「足場解体前」は現場確認をおすすめします。

Q. 手抜きを見つけたらどうすればいいですか?

A. まずは冷静に業者に確認しましょう。アプリの写真記録があれば、客観的な証拠として提示できます。改善されない場合は、消費生活センター(188)への相談も検討してください。

Q. 塗装の3回塗りはなぜ必要なのですか?

A. 下塗りは密着性を高める接着剤の役割、中塗り・上塗りは塗膜の厚みを確保する役割があります。2回塗りでは塗膜が薄く、耐久性が大幅に低下します(10年持つ塗料が5〜6年で劣化することも)。

Q. 乾燥時間を守らないとどうなりますか?

A. 塗膜の密着不良を引き起こし、早期の剥がれ・膨れの原因となります。見た目は問題なくても、数年後に不具合が発生するケースが多いです。

まとめ:手抜きを防ぐのは「事前準備」

外壁塗装の手抜きは、工事が始まってからでは防ぎにくいものです。だからこそ、契約後・着工前の準備が重要です。

施工管理アプリを導入することで:

  1. 21工程を可視化し、進捗をリアルタイムで把握
  2. 写真記録で「見えない工程」を証拠として保全
  3. 乾燥時間の管理で塗膜品質を担保
  4. 「見ている」姿勢で心理的な抑止力を発揮

高額な外壁塗装だからこそ、数千円のアプリ費用は「失敗しないための保険」と言えるでしょう。

施工管理アプリを使ってみる

外壁塗装の契約が決まったら、工事開始前に施工管理アプリをセットアップしましょう。21工程のカンバンボード、LINE通知、塗料計算機能で、あなたの塗装工事を「見える化」します。

→ 施工管理アプリの詳細はこちら

この記事は、塗装業50年の経験を持つ職人監修のもと作成されています。

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