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外壁塗装の塗料|職人が暴露する手抜き5パターンと見抜き方

塗料の手抜きは、塗った後にはわからない

外壁塗装で使われる塗料。実は、この塗料に関する手抜きが最も発見しにくい不正です。

なぜなら、塗り終わった後は見た目では判別できないから。薄めた塗料も、正しく配合された塗料も、塗った直後は同じように見えます。

しかし、数年後に差が出ます。本来10年持つはずの塗装が5年で剥がれる。その原因の多くが、塗料に関する手抜きなのです。

この記事では、職人歴20年の経験から「塗料で行われる5つの手抜きパターン」と、その見抜き方を解説します。

手抜き①:塗料を規定以上に薄める(過度な希釈)

最も多い手抜きが「塗料の薄めすぎ」です。

なぜ薄めるのか?

  • 塗料代が浮く(同じ缶数で広い面積を塗れる)
  • 塗りやすくなる(薄い方がローラーが滑る)
  • 作業時間が短縮できる

何が問題か?

メーカーが指定する希釈率(通常5〜10%)を超えて薄めると、塗膜が規定の厚さに達しません。

塗膜が薄いと、耐用年数は半分以下になることも。10年持つはずの塗装が4〜5年で劣化し始めます。

見抜くポイント

「希釈率は何%で管理されていますか?」と質問してください。曖昧な答えしか返ってこない業者は要注意です。

手抜き②:二液型塗料の配合ミス

高性能な塗料に多い「二液型」。主剤と硬化剤を混ぜて使いますが、この配合でも不正が起きます。

なぜ配合を間違えるのか?

  • 硬化剤は高価なのでケチりたい
  • 計量が面倒で目分量になる
  • 「少しくらい大丈夫」という油断

何が問題か?

主剤10:硬化剤1など、配合比率はメーカーが厳密に設計しています。

配合比率がズレると、塗膜が正しく硬化しません。見た目は乾いているように見えても、内部は固まっておらず、数年で剥離します。

見抜くポイント

「二液型塗料の配合は、どうやって管理していますか?」と聞いてみてください。「秤で計量している」と答える業者は信頼できます。

手抜き③:使用期限切れの塗料

塗料にも食品と同じように「使用期限」があります。

なぜ期限切れを使うのか?

  • 前の現場で余った塗料を使い回したい
  • 在庫処分したい
  • 新しい塗料を買うコストを抑えたい

何が問題か?

塗料は製造から1〜2年で品質が劣化します。特に防水性や耐候性が低下。

期限切れの塗料は、本来の性能を発揮できません。カタログスペック通りの耐用年数は期待できなくなります。

見抜くポイント

「使用する塗料の製造日を教えてもらえますか?」と依頼してみましょう。新品の塗料を使う業者なら、すぐに答えられるはずです。

手抜き④:塗料を十分にかき混ぜない

缶に入っている塗料は、保管中に成分が分離しています。

なぜかき混ぜが不十分になるのか?

  • 急いでいて時間をかけたくない
  • 「少し混ぜれば大丈夫」という思い込み
  • 攪拌機を持っていない(手で混ぜている)

何が問題か?

塗料の顔料(色の成分)や樹脂は、缶の底に沈殿しています。十分に攪拌しないと、塗る場所によって成分比率がバラバラに。

結果、色ムラや性能のばらつきが発生します。同じ壁なのに、一部だけ早く劣化することも。

見抜くポイント

「塗料の攪拌はどうやっていますか?」と質問。「電動攪拌機で3分以上」と答えられる業者は、基本を理解しています。

手抜き⑤:乾燥時間を守らない

塗装は「下塗り→中塗り→上塗り」の3回塗りが基本。各工程の間には乾燥時間が必要です。

なぜ乾燥時間を省くのか?

  • 工期を短縮したい(人件費を抑えたい)
  • 天候の都合で急いでいる
  • 「見た目が乾いているから大丈夫」という判断

何が問題か?

メーカー指定の乾燥時間(通常4時間〜24時間)を守らないと、下の層が完全に乾かないまま上から塗ることになります。

内部に水分が閉じ込められ、数年後に剥がれや膨れの原因に。特に湿度の高い日は要注意です。

見抜くポイント

「下塗りと中塗りの間は何時間空けますか?」と確認。「最低4時間、できれば翌日」と答える業者は、品質を重視しています。

見極め方:「秤(はかり)を持っていますか?」

ここまで5つの手抜きパターンを紹介しましたが、実はひとつの質問で信頼できる業者かどうかがわかります。

それは「計量器具(秤)は使っていますか?」という質問。

希釈率も、二液型の配合比率も、正確に管理するには「重量」で測るのが正しい方法です。

  • 目分量で混ぜる業者 → 手抜きリスク高い
  • 秤で計量する業者 → 品質管理の意識がある

契約前の現場見学や、見積もり時に「計量器具は使っていますか?」と聞いてみてください。

誠実な業者なら、喜んで説明してくれるはずです。逆に、曖昧な答えや嫌な顔をする業者は避けた方が無難です。

人工(にんく)理論の視点

塗料の手抜きも人工の観点で見ると構造が明確になります。塗料を薄めて塗布量を減らす→1日で塗れる面積が増える→人工削減。指定塗料より安い塗料に差し替える→原価削減分を利益に。3回塗りを2回に減らす→2人工分の削減。すべての塗料関連の手抜きは、人件費(人工)の削減が動機です。十分な人工が確保されていれば、職人は規定通りの塗料を規定通りの量で塗る時間的余裕があります。

人工理論の詳しい解説は「人工(にんく)理論 完全講義」をご覧ください。

まとめ

塗料に関する手抜きは、塗装直後には見分けがつきません。しかし、数年後に「剥がれ」「色あせ」「膨れ」として現れます。

5つの手抜きパターンを覚えておき、契約前に確認することで、悪質な業者を避けることができます。

  • 過度な希釈 → 「希釈率は何%?」
  • 二液型の配合ミス → 「配合管理の方法は?」
  • 期限切れ塗料 → 「製造日を教えて」
  • かき混ぜ不足 → 「攪拌方法は?」
  • 乾燥時間無視 → 「工程間の乾燥時間は?」

そして最も簡単な見極め方は「秤を持っているか」を確認すること。

品質を重視する職人は、必ず計量器具を使っています。

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