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外壁塗装の追加工事、やるべき?断るべき?|プロが教える3つの判断基準

足場を架けてから提案される追加工事。「必要な工事」と「水増し」を人工理論で見極める3つの判断基準と、チェックリストを職人歴50年のプロが解説します。

足場を架けてから「ここも直したほうがいいですよ」と追加工事を提案された——。外壁塗装の現場では珍しくない光景です。しかし、施主にとっては「本当に必要なのか、水増しではないのか」と不安になるのは当然のこと。

この記事では、追加工事が本当に必要なケース断ってもよいケースを、職人歴50年の横井が「人工(にんく)」という業界の原価指標で切り分けます。

追加工事には「2つのタイプ」がある

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まず前提として、追加工事には大きく分けて2つのタイプがあります。

タイプ1:足場を架けて初めてわかる劣化

外壁塗装の見積もりは、地上からの目視調査がベースです。足場を架けて近くで見ると、地上からは見えなかった劣化が見つかることがあります。これは業者の落ち度ではなく、構造上しかたのないことです。

・2階の軒天(のきてん=屋根の裏側部分)のベニヤ剥がれ ・棟板金(むねばんきん=屋根の頂上部分の金属カバー)のぐらつき ・雨樋(あまどい)裏側の腐食

タイプ2:最初からわかっていたのに見積もりに入れなかった項目

こちらは注意が必要です。契約後に「実は必要でした」と追加費用を請求するパターンで、意図的に安く見せるために見積もりから外している場合があります。

判断基準1:「人工」で妥当性を逆算する

人工(にんく)とは、職人1人が1日(8時間)で行う作業量の単位です。

追加工事が提案されたら、次の式で妥当性をチェックしましょう。

追加工事の金額 × 0.4 ÷ 職人日当(18,000〜25,834円)= 必要人工数 例:追加工事10万円の場合 100,000 × 0.4 ÷ 20,000 = 2人工(職人1人で2日分の作業) 0.4を掛ける理由:工事費用のうち約40%が人件費(材料費・足場代などを除いた職人の取り分)にあたります。

逆算した人工数に対して「作業量が少なすぎる」なら水増しの可能性があり、「作業量が妥当」なら必要な追加工事といえます。2人工なら、たとえば軒天の張り替え+塗装、あるいは棟板金の一部交換と再固定といった作業量が目安です。

判断基準2:「今やらないとどうなるか」を聞く

追加工事を提案されたら、必ずこう質問してください。

「これを今やらなかった場合、次はいつ、いくらかかりますか?」

この質問に対する回答で、業者の誠実さがわかります。

「棟板金のぐらつきは今なら木下地の交換だけで約5万円です。放置すると板金自体が飛ばされて、板金ごと交換になり15万円以上かかります。ただし外側の板金はまだ再利用できるので、今回は木板だけの交換で十分です」

「今やらないと大変なことになりますよ」(具体的な説明がない) 誠実な業者は「再利用できる部材」と「交換が必要な部材」を分けて説明します。何もかも交換を勧める業者には注意してください。

判断基準3:追加工事の「出どころ」を確認する

ポータルサイト(一括見積もりサイト)経由で契約した場合、業者は紹介手数料として工事代金の10〜22%をポータルに支払っています。

たとえば100万円の工事なら、10〜22万円が手数料として引かれます。この分の利益を回収するために、追加工事で帳尻を合わせるケースがあるのです。

5つすべてに「はい」と言えるなら、その追加工事は信頼できる可能性が高いです。1つでも「いいえ」があれば、セカンドオピニオンを取ることをおすすめします。

「断り方」より「判断の仕方」が大切

ネット上には「追加工事の断り方」「トラブル対応」の情報が多いですが、本当に大切なのは必要な工事まで断ってしまわないことです。

足場がある状態でしかできない作業は、次の塗り替え(10〜15年後)まで放置されます。棟板金のぐらつきを放置すれば、台風で飛ばされて近隣の家に被害が出ることもあります。

「断る」ことがゴールではなく、「必要かどうかを正しく判断する」ことがゴールです。

判断に迷ったらセカンドオピニオンを

相見積もりは「どこが安いか」を比較するもの。セカンドオピニオンは「この見積もり(この追加工事)で大丈夫か」を第三者に診てもらうものです。

追加工事の提案を受けて判断に迷ったら、工事と利害関係のない第三者に相談するのが最も確実です。

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