1. 使用する塗料の「缶数」を確認する
外壁塗装の品質を左右する最も重要な要素の一つが、塗料の使用量です。
なぜ缶数の確認が重要なのか
塗料メーカーは、塗料ごとに「標準塗布量」を定めています。これは1平方メートルあたりに塗る塗料の量で、この基準を守らないと:
- 塗膜が薄くなり耐久性が低下する
- 色ムラや剥がれの原因になる
- メーカー保証が受けられなくなる
確認すべきポイント
確認項目 | 具体的な質問例
使用缶数 | 「下塗り・中塗り・上塗りでそれぞれ何缶使いますか?」
塗布面積 | 「我が家の外壁面積は何平方メートルですか?」
計算根拠 | 「メーカー仕様書の標準塗布量と比較して適正ですか?」
実例: 一般的な30坪の住宅(外壁面積約120平方メートル)の場合、シリコン塗料なら各工程で4〜5缶程度が目安です。
2. 塗料の「希釈率」を確認する
塗料は適切な濃度に希釈して使用する必要があります。
希釈率が重要な理由
塗料を薄めすぎると:
- 塗膜の厚みが不足する
- 隠蔽力(下地を隠す力)が低下する
- 耐久性が大幅に下がる
逆に濃すぎると:
- 塗りムラができやすい
- 乾燥不良の原因になる
- 塗料のコストが増加する
確認すべきポイント
- 「使用する塗料の推奨希釈率は何%ですか?」
- 「現場ではどのように希釈を管理していますか?」
- 「希釈に使用する溶剤は純正品ですか?」
注意: 水性塗料は水で、溶剤系塗料は専用シンナーで希釈します。代用品を使うと品質に影響します。
3. 「乾燥時間」の遵守を確認する
塗装工事で最も手抜きされやすいのが乾燥時間です。
乾燥時間を守らないとどうなるか
各塗装工程の間には、適切な乾燥時間が必要です。これを守らないと:
- 塗膜の密着不良: 下の層が乾いていないと、上の層がうまく密着しない
- 早期剥離: 数年で塗装が剥がれてくる
- 変色・艶引け: 見た目の品質が著しく低下する
乾燥時間の目安
塗料タイプ | 工程間乾燥時間 | 最終乾燥時間
水性塗料 | 3〜4時間以上 | 24時間以上
溶剤系塗料 | 16〜24時間以上 | 7日以上
弱溶剤系 | 4〜8時間以上 | 48時間以上
確認すべきポイント
- 「各工程間の乾燥時間はどのくらい確保しますか?」
- 「天候が悪い場合はどう対応しますか?」
- 「乾燥時間の記録は残してもらえますか?」
4. 「工程写真」の撮影を依頼する
塗装工事は完成後に品質を確認することが難しいため、工程写真が重要な証拠になります。
なぜ工程写真が必要なのか
- 各工程が確実に実施されたことの証拠になる
- 万が一のトラブル時に状況を証明できる
- 手抜き工事の抑止力になる
撮影を依頼すべき工程
- 高圧洗浄後: 汚れやコケが落ちているか
- 下地処理後: ひび割れ補修、ケレン(サビ落とし)の状況
- 下塗り後: 塗り残しがないか
- 中塗り後: 均一に塗られているか
- 上塗り後: 仕上がりの状態
確認すべきポイント
- 「全工程の写真を撮影してもらえますか?」
- 「写真はデータでいただけますか?」
- 「写真に日付が入りますか?」
5. 塗料の「出荷証明書」を請求する
出荷証明書は、実際に使用された塗料を証明する書類です。
出荷証明書とは
塗料メーカーが発行する書類で、以下の情報が記載されています:
- 塗料の商品名・品番
- 出荷日
- 出荷数量(缶数)
- 出荷先(塗装業者名)
なぜ出荷証明書が重要なのか
- 見積書どおりの塗料が使われたことを証明できる
- 塗料の偽装や差し替えを防止できる
- メーカー保証を受ける際に必要になる場合がある
確認すべきポイント
- 「工事完了後に出荷証明書をいただけますか?」
- 「証明書には塗料名と数量が記載されますか?」
まとめ:契約前の5つの質問チェックリスト
外壁塗装の契約前に、以下の5つを必ず確認しましょう:
- 缶数の確認: 塗布面積に対して適正な量か
- 希釈率の確認: メーカー推奨値を守るか
- 乾燥時間の確認: 工程間の時間を十分確保するか
- 工程写真の依頼: 全工程を撮影してもらえるか
- 出荷証明書の請求: 使用塗料の証明をもらえるか
これらの質問に明確に答えられない業者は、避けた方が賢明です。
信頼できる業者は、これらの質問を歓迎します。 なぜなら、品質の高い工事をしている証拠になるからです。
契約前にこの5つの質問をすることで、手抜き工事のリスクを大幅に減らすことができます。
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