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2026年、塗装単独では補助金ゼロ──窓×給湯器との同時施工で27万円を取り戻す具体的パズル

2026年度「みらいエコ住宅2026」「先進的窓リノベ2026」で外壁塗装単独は補助金対象外。窓+給湯器との同時施工で27万円還付の具体的シミュレーションと、愛知県内の自治体別助成金マップ。

2026年度、外壁塗装単独では国の補助金は出ません。しかし窓の断熱改修+給湯器交換と同時施工すれば、約27万円が還付されます。制度名は「みらいエコ住宅2026」と「先進的窓リノベ2026」。足場代を2回払うより、1回の足場で塗装+窓+給湯器をまとめる方が得です。

(本記事の制度情報は2026年2月時点のものです。最新の申請条件・補助額は各事業の公式サイトで確認してください。)


2026年、外壁塗装だけでは補助金ゼロ|窓+給湯器で27万円還付のパズル

2026年度の制度名を正確に知る──「子育てエコホーム」は終了

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2026年度の住宅リフォーム補助金は「住宅省エネ2026キャンペーン」として、3つの制度が連携して運用されます。2025年度までの「子育てエコホーム支援事業」は「みらいエコ住宅2026事業」に名称と内容が変わりました。

制度名主管対象補助上限
みらいエコ住宅2026国土交通省断熱改修・エコ設備40〜100万円
先進的窓リノベ2026環境省窓の断熱改修最大100万円
給湯省エネ2026経済産業省高効率給湯器7〜17万円

2026年度の給湯省エネ事業では、エコキュートの基本補助額は7〜10万円。ハイブリッド給湯器は10〜12万円、エネファームは定額17万円です。注意点として、2026年度のエコキュートはインターネット接続による太陽光発電の自家消費機能が必須条件になりました。古いエコキュートの単純な買い替えでは対象外になる可能性があります。

「みらいエコ住宅2026」の対象者は全世帯。子育て世帯・若者夫婦世帯に限定されません。申請の下限は合計補助額5万円以上。対象工事は2025年11月28日以降の着工分から遡及適用されます。

制度名が変わっただけで中身は同じだろう、と思うのは危険です。2026年度は条件が厳格化されています。


外壁塗装単独では補助金ゼロ──その理由と「突破口」

外壁塗装で補助金がもらえる──この期待は、2026年度の制度では明確に否定されます。

「みらいエコ住宅2026」において、単なる「外壁の塗り替え」は補助対象ではありません。理由は明快で、塗装は「断熱性能の向上」という数値基準に直接寄与しないからです。

「遮熱塗料を使えば対象になるのでは?」という情報をネットで見かけますが、これは国の補助金と自治体の助成金を混同した誤情報です。国の制度で外壁を対象にするには、断熱材を追加する「断熱改修」が必要であり、そのハードルは極めて高い。

突破口:窓の断熱改修との同時施工

外壁塗装を計画している施主が補助金を享受する最も現実的なルートは、窓の断熱改修(内窓設置等)と給湯器交換をセットで行うことです。

足場代は15〜20万円。外壁塗装のために組んだ足場は、窓の交換工事にもそのまま使えます。別々にやれば足場代が2回分。同時施工なら1回で済み、さらに窓と給湯器に補助金がつく。

「今すぐ塗り替えましょう」と勧めてくる業者は、この制度変更を知らないか、知っていて黙っている。窓リノベと同時施工すれば補助金が出るのに、塗装だけ先にやると条件を満たせない。「待ちましょう」は営業にならないから言えないのです。


具体的シミュレーション──塗装+窓+給湯器で27万円還付

言葉だけでは説得力がないので、30坪住宅の具体的な数字で計算します。

工事内容概算工事費活用する制度補助額
外壁塗装(シリコン)120万円なし0円
内窓設置(L×1、M×2)25万円先進的窓リノベ202612.0万円
玄関ドア交換(カバー工法)40万円先進的窓リノベ20265.2万円
エコキュート交換(高性能)55万円給湯省エネ202610.0万円
合計240万円---27.2万円

塗装単独なら120万円で補助金ゼロ。塗装+窓+給湯器なら240万円で補助金27.2万円、実質213万円

追加投資120万円に対して27万円の補助金が戻る上に、窓の断熱で光熱費が下がり、新しい給湯器で効率が上がる。10年で元が取れる計算です。

さらに上乗せできるパターン

お風呂のリフォームも同時に行う場合、補助額はさらに増えます。

追加設備補助額
高断熱浴槽3.0万円
節湯水栓0.5万円
電気温水器の撤去(エコキュート交換時)2〜4万円加算

タイル張りの寒いお風呂をユニットバスに変え、窓も内窓化し、高断熱浴槽を採用すれば、それだけで補助金30万円超え。「塗装+窓+お風呂+給湯器」のフルセットなら実質的な還付は35万円以上になるケースもあります。


2026年度の注意点──Aグレード内窓の除外と「5万円の壁」

2026年度は前年度から2つの重要な変更があります。

Aグレード内窓が対象外に

2025年度まで内窓のボリュームゾーンだった「Aグレード(熱貫流率Uw1.9以下)」が、2026年度からは補助対象外になりました。今後は「Sグレード(Uw1.5以下)」以上が必須です。

コストへの影響は、1窓あたり+1〜3万円。しかしSグレードの結露防止効果はAグレードの1.5倍以上。窓の内側がびしょびしょになる冬の朝が激減します。コスト増以上の生活品質の向上があります。

また、2026年度からは4.0㎡以上の「特大サイズ」区分が新設されました。大型のテラス窓やリビングの掃き出し窓がある家は、1枚で高額の補助を受けられる可能性があります。

「5万円の壁」

「みらいエコ住宅2026」は、合計補助額が5万円未満だと申請自体ができません

確実に突破するパターンは、Sグレード内窓2枚以上(約6〜10万円の補助)。エコキュートを追加すれば+7〜10万円で余裕を持って突破できます。

先進的窓リノベ2026の補助上限は、前年度の200万円から100万円に減額されています。ただし一般的な戸建てリフォームで100万円に達することは稀なので、実質的な影響は限定的です。


外壁材で有利・不利が変わる──ALC・サイディング・モルタル別の戦略

「みらいエコ住宅2026」では、住宅の省エネ基準への適合が問われます。ここで、外壁材の種類によって戦略が変わります。

ALC住宅

ALCは内部に無数の気泡を含むため、通常のコンクリートの約10倍の断熱性能があります。窓改修との組み合わせでZEHレベルの断熱基準を達成しやすく、高額な補助区分に該当する可能性が高い。ただし、元々の断熱性能が高いため「性能向上のギャップ」を示しにくいケースもあります。

ALCのシーリング工事の詳細は「ALC塗装の8割は「目地」で決まる」で解説しています。

サイディング住宅

窯業系サイディングの板自体に断熱性はほとんどありません。背面の断熱材の厚みに依存します。窓改修が最も現実的な補助金ルートです。

カバー工法(既存外壁の上に断熱材一体型の新外壁を重ねる)なら外壁部分でも補助が出ますが、30坪で180〜300万円と塗装の2倍以上。補助金ありきでカバー工法を選ぶより、窓+給湯器の組み合わせの方が資金計画としては現実的です。

直貼りサイディング住宅の場合の注意点は「直貼りサイディングに塗装すると膨れる──水蒸気1,700倍膨張の科学と、あなたの家の確認方法」で解説しています。

モルタル住宅

断熱性能が極めて低いモルタルは、外張り断熱リフォームの効果が最も顕著に出る素材です。補助額のランクアップを狙いやすい。築30年以上のモルタル住宅で大規模リフォームを検討しているなら、外壁の断熱改修と窓交換を同時に行うことで、最大100万円規模の補助金が視野に入ります。


愛知県内・自治体別の助成金マップ

国の補助金とは別に、自治体独自の助成金があります。ただし愛知県内の主要都市では、外壁塗装への助成はほとんど実施されていません。

自治体塗装助成金特記事項
名古屋市なし過去から現在まで、塗装単独の助成金は存在しない
豊田市なし省エネ設備への補助が中心
岡崎市なし住宅リフォーム助成は極めて限定的
豊川市あり住宅リフォーム補助金(市内業者利用が条件)
一宮市なし耐震改修セットの場合のみ検討余地
犬山市あり遮熱塗装を含むリフォーム助成を実施
稲沢市要確認年度ごとに変更の可能性あり

「名古屋市 外壁塗装 補助金」で検索してこの記事にたどり着いた方へ。名古屋市に外壁塗装の助成金はありません。国の「先進的窓リノベ2026」との組み合わせが唯一の実質的な支援ルートです。

自治体の助成金がある場合も、ほぼすべてで「着工前の申請」と「地元業者の利用」が必須条件です。工事後の申請は100%却下されます。

「お住まいの自治体の補助金を調べましょう」という曖昧な誘導ではなく、名古屋市にはないと明言する。ポータルは「あるかもしれない」という期待で見積もりを取らせたいのです。


タイミング戦略──2026年秋には予算枯渇の可能性

補助金で最も重要なのは「いつ申請するか」です。

2025年度の実績を振り返ります。先進的窓リノベ2025は、予算1,350億円に対して2025年秋には消化率80%を超え、11月には事実上の受付終了。子育てエコホーム2025のリフォーム部門も年度末を待たずに予算上限に達しました。

2026年度の予測スケジュールは以下の通りです。

時期動き
2025年11月28日〜対象工事の着工開始(遡及適用)
2026年3月下旬交付申請の受付開始
2026年7〜9月予算消化のピーク→早期終了リスク
2026年12月31日最終申請期限(予算が残っている場合のみ)

「塗装のベストシーズンは春と秋」とよく言われます。しかし補助金を考慮すると、秋まで待つのはリスクが高い。2025年度と同じペースで予算が消化されれば、秋には枠が残っていない可能性があります。

補助金を確実に受け取るなら、春先(3〜5月)に着工するのが鉄則。実は塗装の施工条件としても、春は気温・湿度ともに安定しており、秋と同等かそれ以上にベストシーズンです。

「秋が塗装のベストシーズン」は補助金を考慮していないアドバイス。秋には予算が残っていない可能性がある。補助金を取るなら春、塗装のベストシーズンも実は春。


人工理論で見ると|補助金は「まとめ施工」で足場代を1回にする知恵

塗装方程式 Q=M×T×T のT(時間=人工)には、「足場の組み立て・解体」が含まれます。足場は通常4人工、費用にして15〜20万円。

外壁塗装と窓交換を別々にやれば、足場を2回組む必要があります。8人工、30〜40万円。同時施工なら1回で済む。4人工、15〜20万円。足場代だけで15〜20万円の節約です。

補助金27万円+足場代の節約15〜20万円=実質40万円以上の経済効果。「ついでに窓もやる」だけで、これだけの差が生まれます。

これは「まとめ施工」の原則そのもの。足場があるうちにできる工事はまとめてやる。人工の無駄を減らし、経済的な合理性を最大化する。補助金制度は、この原則に従う施主に報いる設計になっています。

人工理論の全体像は「人工理論完全講義」で詳しく解説しています。


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著者: 横井隆之|愛知県で50年続く塗装店「ヨコイ塗装」2代目。施工実績500件以上。著書に『外壁塗装の不都合な真実』『塗装方程式』『外壁塗装 工程別チェックポイント21』がある。

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